病院コラム
Column【大阪府・吹田市・北摂地域】犬猫の口腔内メラノーマとは?
症状・治療・最新の選択肢について獣医師が解説
こんにちは。
はしもと吹田アニマルクリニック院長の橋本です。
今回は、わんちゃん・ねこちゃんの「口の中のがん」の中でも、特に悪性度が高いことで知られる
「口腔内メラノーマ」
について解説したいと思います。
近年、
- 「口臭が強くなった」
- 「口から血が出る」
- 「ごはんを食べづらそう」
- 「口にできものがある」
といった症状で来院され、検査の結果、口腔内腫瘍が見つかるケースが増えています。
その中でもメラノーマ(悪性黒色腫)は進行が早く、局所浸潤や転移を起こしやすい腫瘍です。
一方で近年は、
- 外科手術
- 放射線治療
- 免疫療法
- 電気化学療法(ECT)
など、治療の選択肢も広がってきています。
今回は、
「口腔内メラノーマとはどんな病気なのか?」
「どんな治療法があるのか?」
について、できるだけわかりやすく解説します。
こんな症状はありませんか?
口腔内メラノーマでは、以下のような症状が見られることがあります。
よくある症状
- 口臭が強くなった
- よだれが増えた
- 口から血が出る
- 食べづらそう
- 硬いものを嫌がる
- 顔が腫れている
- 口の中に黒いできものがある
- 体重が減ってきた
初期には「歯周病かな?」と思われることも少なくありません。
しかし実際には腫瘍だった、というケースもあります。
特に、
「出血」
「急激な口臭悪化」
「顔や歯茎の腫れ」
がある場合は注意が必要です。
口腔内メラノーマの特徴
メラノーマ(悪性黒色腫)は、
「局所浸潤性が強い」
「転移しやすい」
という特徴があります。
見えている部分よりも深く広がっていることも多く、
- 骨への浸潤
- リンパ節転移
- 肺転移
を起こすことがあります。
そのため、
「どこまで広がっているか」
をしっかり評価することが非常に重要です。
診断には何をするの?
当院では必要に応じて、
- 細胞診
- 病理検査
- CT検査
などを行います。
特にCT検査では、
- 骨浸潤
- 腫瘍の広がり
- リンパ節転移
を評価することができます。
口の中の腫瘍は、見た目以上に広がっているケースも少なくありません。
口腔内メラノーマの治療法
治療法は、
- 腫瘍の大きさ
- 浸潤範囲
- 転移
- 年齢
- 全身状態
- ご家族の希望
によって変わります。
① 外科手術
もっとも一般的な治療法です。
ただし、口腔内メラノーマでは、
- 顎の切除
- 広範囲切除
が必要になる場合もあります。
そのため、
- 高齢
- 大きな手術が難しい
- QOLを重視したい
というケースでは、別の選択肢を検討することもあります。
② 放射線治療
局所制御に有効な場合があります。
ただし、
- 専門施設での治療
- 複数回通院
- 麻酔
が必要になることもあります。
③ 抗がん剤治療
口腔内メラノーマでは、抗がん剤単独で劇的な効果を示すことは多くありません。
ただし、
- 転移リスク
- 全身管理
の観点から併用を検討する場合があります。
④ ルペオール注射(免疫・腫瘍環境へのアプローチ)
当院では、ルペオール注射も導入しています。
ルペオールは、腫瘍微小環境や免疫への作用が期待されている治療法であり、
- QOL維持
- 補助療法
- 他治療との併用
として使用することがあります。
実際にルペオール治療を受けられている患者様の中には、“手術以外の選択肢”を求めて来院される方も多くいらっしゃいます。
▼ルペオール注射について詳しくはこちら
⑤ 電気化学療法(ECT)
近年、獣医療でも注目されているのが、
「電気化学療法(Electrochemotherapy:ECT)」
です。
これは、
「抗がん剤+特殊な電気刺激」
を組み合わせることで、腫瘍細胞へ薬剤を効率よく届ける治療法です。
電気化学療法はどんな時に検討される?
当院では、例えば以下のようなケースでECTを検討することがあります。
- 高齢で侵襲を下げたい
- 大きな切除が難しい
- 顔貌変化を最小限にしたい
- 再発腫瘍
- 出血コントロール
- QOL維持を重視したい
特に、
「手術だけでは難しい」
「なるべく負担を減らしたい」
というケースでは、選択肢の1つになります。
当院では“治療を組み合わせる”ことを大切にしています
腫瘍治療には、
- 外科
- 放射線
- 抗がん剤
- ルペオール
- 電気化学療法
- 緩和ケア
など、様々な選択肢があります。
大切なのは、
「どの治療が一番優れているか」
ではなく、
「その子にとって最適な組み合わせは何か」
です。
当院では、
- 腫瘍の状態
- 年齢
- 全身状態
- ご家族の希望
- QOL
を総合的に考えながら治療方針をご提案しています。
「LINEで画像相談も受け付けています」
- 口の写真
- 検査結果
- CT画像
- 病理結果
などを送っていただき、事前相談も可能です。
※LINE相談・登録はこちらから
最後に
口腔内メラノーマは、決して簡単な病気ではありません。
しかし近年は、「できること」も確実に増えてきています。
当院では、
- 外科
- 免疫療法
- 電気化学療法
- 緩和ケア
なども含め、幅広い選択肢の中からご提案を行っています。
「うちの子でも何かできることはある?」
そんな時は、お気軽にご相談ください。
📍 はしもと吹田アニマルクリニック
〒565-0821 大阪府吹田市山田東2-10-3(駐車場10台あり)
👨⚕️ 院長:橋本雄大(獣医師)
🔬 得意分野:皮膚科・呼吸器科・麻酔科・腫瘍科・外科
🌿 「かゆみ外来」「せき外来」「げり外来」など、症状別外来も設置
🐶犬の口腔内メラノーマの専門治療・手術に特化
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