病院コラム

Column

胆嚢摘出を行なった一例(犬)

このページには手術などの画像が含まれます。

苦手な方はご覧になられませんようお願いいたします。

●胆汁、胆嚢の働き

胆汁は肝臓から分泌される液体で、

脂肪の消化吸収や老廃物の排泄に関わっています。

胆嚢は、肝臓で作られた胆汁を一時的に貯めて濃縮し、

食事の際に十二指腸に排出する役割があります。

●犬でよくみられる胆嚢の病気

  • 胆嚢炎
  • 胆石症
  • 胆泥症
  • 胆嚢粘液嚢腫
  • 腫瘍(稀)

本来、液体のようにサラサラしている胆汁が何らかの原因で、

砂状〜泥状やゼリー状になってしまい、

胆汁の流れが悪くなり詰まってしまうことにより起こります。

また、胆嚢炎や腫瘍の場合

胆嚢や胆管の壁が厚くなり、出口が狭くなるので排出されにくくなってしまうことや

胆嚢の壁が脆くなり、胆嚢の袋が破れてしまうこともあります。

●胆嚢疾患の原因

  • ホルモン疾患(クッシング症候群、甲状腺機能低下症)
  • 高脂血症
  • 細菌感染

●胆嚢疾患の症状

  • 食欲低下
  • 元気消失
  • 腹痛
  • 嘔吐や下痢などの消化器症状
  • 黄疸
  • 初期の状態や、胆嚢が破裂あるいはその寸前まで無症状な場合も。

●検査

  • 身体検査
  • 血液検査
  • 画像検査(エコー検査)

●治療

•内科的治療

→ホルモン疾患などの基礎疾患の治療

→低脂肪食の給餌

→抗菌薬や胆汁の排泄を促進する利胆剤・総胆管を広げ、詰まりを改善するような薬の投与

▶︎初期の状態や無症状な場合は、内服や食事療法で経過を観察をすることが多いです。

•外科的治療

→胆嚢の摘出

当院を受診し、実際に胆嚢摘出を行なった例をご紹介させていただきます。

チワワ 15歳

元々は他院へ通院していたのですが、

原因不明だが肝臓が悪く回復の可能性は低いと言われたため

セカンドオピニオンとして当院を受診されました。

来院時は黄疸が重度にみられ、

血液検査・エコー検査の結果から胆嚢の炎症による胆管閉塞と診断しました。

一度、点滴のために入院し、元気・食欲の回復がみられました。

しかし、嘔吐や下痢が1年ほど慢性的に続いている状況だったため、

再度、胆管が閉塞した時には助からない可能性が高いので

予防的に胆嚢を摘出するという経緯に至りました。

これ以降、手術中の画像が続くのでご注意ください。

お腹を開け、胆嚢を引っ張り出します

脆くなった胆嚢が破れないように気をつけながら

くっついている胆嚢を肝臓から丁寧に剥がしていきます。

摘出した胆嚢になります。

術後、摘出した胆嚢を病理検査に提出して詳しく調べたところ、

胆嚢壊死との診断結果がかえってきました。

胆嚢の病気は、初期の状態では無症状なことも多く、

また嘔吐や下痢といった症状では

胃腸炎と大きく変わらないため動物病院への受診が遅れてしまうこともあります。

そのため、定期的な健康診断が早期発見・早期治療が重要となってきますってきます。

はしもと吹田アニマルクリニック
院長 橋本雄大

大阪府吹田市山田東2-10-3

駐車場有り(10台分)
吹田市•豊中市•摂津市•守口市•茨木市、
大阪市内からも車でのアクセス良好です🚗

◯関西発の症状別外来(かゆみ外来、せき外来)設置
◯得意分野: 皮膚科、呼吸器科、麻酔科、腫瘍科、外科
◯吹田市で最も愛される病院を目指すべく、日々研鑽に努めてます

新着コラム

カテゴリー