病院コラム
Column肩関節脱臼の整復を行なった一例(犬)
肩関節は、上腕骨と肩甲骨から構成されており、
上腕骨の先端にある骨頭(球状の骨)が肩甲骨の関節窩(くぼみ)にはまり込む構造になっています。
肩甲骨と上腕骨をつないでいる靭帯が断裂もしくは損傷した場合に、肩関節の脱臼が起こります。


●原因
- 先天性:生まれつきによるもの。元々関節に異常があり脱臼しやすい状態。
- 外傷性:落下や交通事故、過度に強い力で引っ張るなどによるもの。
●症状
- 元気な時と比べて、あまり動こうとしない
- 脱臼している方の前足を触ったり持ち上げたりすると鳴いたり怒ったりする。
- 脱臼している方の前足の挙上がみれらる。
- 痛みが少ない場合は、症状が見られない時も。
●検査
- 身体検査(触診・歩様検査等)
- 画像検査(レントゲン検査)
●治療
・非観血的整復
→用手にて脱臼を整復し、包帯などで関節を固定する保存的治療
・観血的整復
→外科的治療
再脱臼を繰り返す場合や脱臼が慢性化しているとき、重度な関節形成不全・変形性関節症を伴う場合に手術による方法治療を行います。
▶︎どちらの方法でも脱臼整復後に肩関節に負担をかけないよう安静にすることが重要になってきます。
そのため、痛みの管理として消炎鎮痛剤の内服やヴェルポー包帯という方法で一定の期間、関節に負重をかけないようにしっかり固定を行います。
次から実際に当院を受診されたわんちゃんの症例を紹介させていただきます。
15歳 トイプードル
自宅でガラス戸に衝突した後から左の前足を挙げているとのことで当院を受診されました。
歩様検査や触診、レントゲン検査から『肩関節内方脱臼』と診断いたしました。
▽治療前のレントゲン写真
肩甲骨の関節窩と上腕骨の上腕骨頭がはまっておらず、脱臼した状態。


▽治療前の歩いている様子 (脱臼している方の左前足を完全に挙げている様子がみられます)

オーナー様と話し合った結果、非観血的整復での方法を望まれたので、べルポー包帯による治療を行いました。
しかし、2ヶ月経っても脱臼は改善されず、歩様異常や疼痛が強く残っていたため、外科的治療による脱臼の整復が必要と判断し手術を実施いたしました。
手術は関節制動術という方法で脱臼の整復を行いました。
術後にも再度ヴェルポー包帯を3週間実施し、その後包帯を外したところ、脱臼した方の足をつけて4本足で歩く様子が見られるほどまでに回復しました。
▽治療後(術後)のレントゲン写真


▽治療後(術後)の歩いている様子

はしもと吹田アニマルクリニック
院長 橋本雄大
大阪府吹田市山田東2-10-3
駐車場有り(10台分)
吹田市•豊中市•摂津市•守口市•茨木市、
大阪市内からも車でのアクセス良好です🚗
◯関西発の症状別外来(かゆみ外来、せき外来)設置
◯得意分野: 皮膚科、呼吸器科、麻酔科、腫瘍科、外科
◯吹田市で最も愛される病院を目指すべく、日々研鑽に努めてます
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