病院コラム
Column【獣医師が解説】猫の尿管結石とは?原因・症状・検査|大阪府・北摂地域で猫の尿管閉塞治療なら当院へ
猫の尿管結石は、腎臓から膀胱へ尿を運ぶ尿管に結石が詰まってしまう病気です。
尿管が閉塞すると尿が腎臓から流れなくなり、急速に腎機能が悪化する可能性があります。
重症の場合は命に関わることもあるため、早期診断と適切な治療が重要な疾患です。
この記事では
• 猫の尿管結石とは
• 原因
• 症状
• 水腎症との関係
• 検査方法
について獣医師が解説します。
※治療方法(SUBシステム・尿管ステント)については別記事で詳しく解説しています。詳しくはこちら
猫の尿管について
尿管とは、腎臓で作られた尿を膀胱へ運ぶ管です。
猫の尿管は非常に細く、直径は約0.4mm程度しかありません。
これはシャープペンの芯(0.5mm)よりも細い太さです。
そのため猫では、1mm程度の小さな結石でも尿管閉塞を起こす可能性があります。
尿管が閉塞すると尿が腎臓内にうっ滞・逆流し、腎臓が腫れてしまいます(水腎症)。
水腎症とは?
尿管が結石などで閉塞すると、腎臓で作られた尿が流れなくなります。
すると尿が腎臓の中にたまり、腎臓が腫れる状態になります。
この状態を水腎症(すいじんしょう)と呼びます。
水腎症が長く続くと腎臓に強い負担がかかり、腎機能が低下する可能性があります。
猫の尿管閉塞では、超音波検査でこの水腎症が見つかることで
尿管結石が疑われるケースも少なくありません。
【正常な猫の腎臓】

【水腎症を呈した猫の腎臓】

猫の尿管結石の原因
猫の尿管閉塞の原因として最も多いのはシュウ酸カルシウム結石です。
報告によると、猫の尿管閉塞の約70〜85%は結石によるものとされています。
一方で猫では、結石以外にも以下のような原因で尿管閉塞が起こることがあります。
• 尿管炎による浮腫
• 炎症産物(デブリや粘液栓)
• 線維化による尿管狭窄
• 血栓や凝血塊
• 結石通過後の炎症性狭窄
これらは約15〜20%程度を占めると報告されています。
猫の尿管は非常に細いため、
画像検査で明確な結石が確認できない場合でも尿管閉塞が生じているケースがあります。
猫の尿管結石は増えている?
近年、猫の尿管結石は増加していると報告されています。
はっきりとした原因は完全には解明されていませんが、以下のような要因が関与していると考えられています。
• 食事内容の変化
• 室内飼育の増加
• 猫の寿命の延長
• シュウ酸カルシウム結石の増加
• 超音波検査やCTなど画像診断の発達
特にシュウ酸カルシウム結石は内科治療で溶解できない結石のため、外科治療が必要になるケースも少なくありません。
猫の尿管結石の症状
猫の尿管結石では以下のような症状が見られます。
• 食欲低下
• 元気消失(ジャンプを嫌がる)
• 嘔吐
• 体重減少
• 腎臓の数値の上昇
しかし猫では症状がはっきりしないことも多いです。
特に片側の尿管結石では血液検査の異常も見つからない事もしばしばあり、画像検査で見つかるケースも当院では多々あります。
猫の尿管結石の検査
尿管結石の診断には以下の検査を行います。
◎血液検査
腎臓の数値(クレアチニン・BUNなど)を確認します。
尿管閉塞が起こると、これらの数値が急激に上昇することがあります。
片側の尿管閉塞では腎臓の数値に変化が見られないこともしばしばです。
◎超音波検査(エコー検査)
超音波検査では
• 水腎症
• 腎盂拡張
• 尿管拡張
などを確認することができます。
猫の尿管閉塞の診断では、非常に重要な検査です。
◎レントゲン検査
シュウ酸カルシウム結石はレントゲンに写ることもあるため、尿管内の結石を確認できることがあります。
◎CT検査
CT検査では
• 結石の位置
• 尿管の状態
• 閉塞部位
をより詳しく評価することができます。必要に応じて実施します。
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猫の尿管結石は早期診断と早期治療が重要です
尿管閉塞を放置すると、腎臓の機能が回復不能になる可能性があります。
以下のような症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
• 食欲低下
• 嘔吐
• 元気がない
• 腎臓の数値が急に悪化した
• 水腎症と言われた
大阪府や北摂地域(吹田市・豊中市・茨木市・摂津市・箕面市など)で
猫の尿管結石や水腎症でお困りの場合は、お気軽にご相談ください。
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猫の尿管結石では、状態によって
• 内科治療
• SUBシステム(皮下尿管バイパス)
• 尿管ステント
などの治療が行われます。
詳しい治療方法については、こちらの記事で解説しています。
→ 猫の尿管結石の治療(SUBシステム・尿管ステント…等々)
🏥当院のご案内
📍 はしもと吹田アニマルクリニック
〒565-0821 大阪府吹田市山田東2-10-3(駐車場10台あり)
👨⚕️ 院長:橋本雄大(獣医師)
🔬 得意分野:皮膚科・呼吸器科・麻酔科・腫瘍科・外科
🌿 「かゆみ外来」「せき外来」「げり外来」など、症状別外来も設置
🐱猫の尿管結石の治療・手術に特化
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